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久保田たかし(崇)の『復興・防災論』【その9】

コラム

災害時に地方議会はどう動くべきか?

※この記事は2018年4月3日に作成されました。

自治体の「避難勧告」等により避難所で休む人々(写真:ロイター/アフロ)

私は地方自治体や地方議会において、復興・防災をテーマとした講演や研修を行なっていますが、議員さんから「災害時にどう動いたらよいかわからない」との声を聞きます。

本稿では、災害と地方議会の関わりについて解説します。

県や市には「災害対策本部」が立ち上がるが・・・ 
まず、都道府県や市町村では下記の災害対策基本法により「災害対策本部」の設置が定められていますので、一定の規模以上の災害時には、知事や市長をトップとする本部を立ち上げ、ここが情報収集や対策立案の司令塔となります。

(都道府県災害対策本部)第二十三条
1.都道府県の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部を設置することができる。
2.都道府県災害対策本部の長は、都道府県災害対策本部長とし、都道府県知事をもつて充てる。

(市町村災害対策本部)第二十三条の二
1.市町村の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、市町村長は、市町村地域防災計画の定めるところにより、市町村災害対策本部を設置することができる。
2.市町村災害対策本部の長は、市町村災害対策本部長とし、市町村長をもつて充てる。

一方で、同法には地方議会の関与は特に定められていません。このため、多くの地方議会は災害時に特定の活動を行わず、どう動くかは議員個人に任されています。
他方で、一部の自治体では、災害時の対応を独自に定めている例があります。大津市議会はBCPを定めている 例えば、全国に先駆けてIT化などの議会改革を進めてきた大津市では、2014年3月に災害時などに行うべき議会・議員の役割や行動方針を定めた「議会BCP(業務継続計画)」を策定しました。
地域代表とはいえ、災害時に被災住民に寄り添い、行政へ適切につなぐ活動をしている議員は少ないようです。平常時から行政のチェック機能を担う議会は、災害対応においても行政を補完する役割が求められるでしょう。